リミット注文とは?初心者が最初に理解すべき「待って勝つ注文」
初心者がまずつまずくのが「指値(リミット)注文って何?」という部分。 実際、私自身も最初の1年は成行しか使わずにエントリーポイントを毎回逃していた。
しかしリミット注文を理解した瞬間、 「相場がここに来たら自動で入ってくれる」 という武器を手に入れ、一気にトレードが安定した。 忙しい社会人・兼業トレーダーにとっては特に必須だ。
まずはこの記事の親ハブで全体像を掴んでおきたい人は FX初心者が学ぶべき全体系ガイド を一度見ておくと理解が速い。(★ハブ1本)
リミット注文=「有利な価格で買う/売る」ための注文
リミット注文は、 「今より安く買いたい」 「今より高く売りたい」 ときに使う注文方法。
● リミット注文が活きる典型場面
- 押し目買い(下がったところを拾う)
- 戻り売り(上がったところを叩く)
- レンジ相場の上下での逆張り
初心者がやりがちな「成行で焦って飛び乗る」事故を避けるためのコアスキルでもある。
流動性を理解しないリミット注文は“刺さりにくい”
ここがこの記事の本題だ。 リミット注文は流動性(その価格帯にどれだけ注文が溜まっているか)で刺さりやすさが変わる。
これは初心者がほぼ知らない視点だが、 実際には注文の約半分は「流動性のある価格」に集中する。 そのため、流動性を意識すると次のメリットが出る。
- ・刺さりやすい指値を置ける(未約定が減る)
- ・誤った価格帯に置くミスを防げる
- ・約定後の“すぐ逆行”を避けられる
特に乱高下の時間帯は刺さりづらい。 そのため、初心者は 時間帯ごとの相場特性(東京・ロンドン・NY) も合わせて理解しておくと注文制度が段違いに上がる。(内部リンク1本)
体験談:流動性を知らずに“刺さらない地獄”を経験した話
私はFXを始めたばかりの頃、押し目を狙ってUSD/JPYに指値を置いた。 ところが、チャート上は完全に価格が届いたのに自分の注文だけ刺さらない。
理由は簡単。 「その価格帯の流動性が薄すぎて、実際には市場がほとんど取引していなかった」からだ。
そこから学んだのが、 “チャートの線ではなく、流動性のある帯に注文を置く” という鉄則だった。
初心者が最初にやるべきリミット注文の練習
以下の3つだけでいい。必ず上達する。
- ① 昨日の高値・安値に指値を置く練習
- ② 流動性の集中帯(出来高っぽく溜まる価格)を探す
- ③ 価格帯タッチ後の反発を必ず検証
この練習だけで、 「刺さらない指値・逆行する指値」が激減する。
ここで使うべき口座:指値管理がしやすい3社
特にリミット注文を多用する初心者には操作が分かりやすい口座が必要。 誤発注が減れば勝率も上がる。
- ・【サクソバンク証券】(指値の視認性が高い)
- ・トライオートFX(OCO/IFD併用がしやすい)
- ・FXPLUS(複数指値の管理がしやすい)
この3つを試すだけでも、指値の“刺さりやすさ”と運用の安定感が変わる。
リミット注文はなぜ刺さらない?流動性の“見えない壁”を理解する
初心者がよく勘違いするのが、
「チャートの価格=実際の取引価格ではない」という事実だ。
ローソク足は「その時間内でどの価格に触れたか」を示すだけで、
その価格で大量約定したとは限らない。
だからこそ、指値を置くときに最も重要なのが
“流動性のあるゾーン(市場参加者が実際に注文を出している帯)”だ。
流動性=「その価格帯でどれだけ注文がぶつかっているか」
FX市場は、価格ごとに注文が溜まりやすい場所が存在する。 それがいわゆる「流動性の帯」。
例えば:
- ・節目価格(100円・150円など)
- ・前日の高値・安値
- ・レンジ上限・下限
- ・トレンドライン+水平線が重なるポイント
これらの位置には、プロも個人も注文を置きやすいため、流動性が集まりやすい。
そのため、リミット注文を置くときは
“チャートの線ではなく、市場参加者が集まる帯に置く” という発想が必要になる。
刺さりやすい指値/刺さりにくい指値の違い
刺さりやすい指値は、
「実際に注文が多く流れているゾーン」に置かれている指値だ。
逆に刺さらない指値は:
- ・誰も注文を置いていない“中途半端なライン”
- ・5分足だけで決めた浅すぎる位置
- ・ヒゲ先端にピッタリ合わせた位置
※ここが初心者が最もやりがちなミス
初心者はこの感覚が難しいため、 まずは 水平線(ライン)の引き方の基礎 を一度読み、価格が意識される水準を理解しておくと成長が早い。
図解:流動性が集中する位置と、指値が刺さりやすい帯
(図に相当する文章で解説)
● 流動性の集中帯はこの3つに重なりやすい
- ① 前日高値・安値
- ② 直近のレンジ境界
- ③ キリ番(100.00、155.00など)
実際に刺さりやすい指値は、これらの“帯そのもの”に置くこと。 帯の手前すぎると刺さらず、深すぎると逆行を食らう。
体験談:なぜ“あと2pips届かず”が頻発するのか?
私も初心者の頃、 「あと2pips届いたら刺さったのに…」 という経験を無数にした。
これには理由がある。 価格は帯に触れた瞬間に反発することが多いため、 プロは帯の“少し手前”に指値を置くことが多い。
つまり初心者が帯のど真ん中に指値を置くと、 プロの指値に先に順番を奪われるため刺さらない。
その後、プロの注文が約定し、価格が反発していく。 これが“2pips足りない現象”の正体だ。
刺さる指値の置き方:初心者はこれだけでOK
- ・帯の“少し手前”に置く(浅め)
- ・レンジ上限/下限に寄せる
- ・押し目・戻りは深追いしすぎない
これだけで刺さりやすさが劇的に向上する。 浅い=悪ではなく、 「刺さる指値=正義」 なのだ。
ここまで理解したら次に読むべき
ここまで読んだ人は、 スリッページの仕組み を学ぶと、指値だけでなく“約定の質”まで理解できる。
リミット注文が“刺さる日/刺さらない日”が存在する理由
リミット注文は、どんな相場でも一定の確率で刺さるわけではない。 「刺さる日」と「全然刺さらない日」 が明確に存在する。
この差を生むのが、相場環境 × 時間帯 × 流動性 の3つだ。 初心者はここを理解していないため、刺さらない指値を延々と置いてしまう。
まずはざっくり次の3つだけ押さえておけばいい。
- ① 東京時間(9〜15時)は刺さりにくい → 浅い指値が有効
- ② ロンドン時間(16〜21時)は反発が出やすい → 指値の出番
- ③ NY時間(22〜2時)は刺さるが逆行しやすい → 損切り必須
このリズムを知るだけで、 “刺さりやすい位置に置く感覚”が圧倒的に早く身につく。
東京時間:刺さりにくいが“浅い指値”なら十分機能する
東京時間は、 流動性はあるが“動かない(触れない)時間帯”として有名だ。
この特徴を踏まえると、最適な指値は明確になる。
● 東京時間の理想的な指値戦略
- ・浅い押し目(5〜10pips)を狙う
- ・レンジの上下に置く
- ・深追いしない(戻ってこない)
この特性をさらに理解したい場合は、 時間帯ごとの特徴をまとめた戦略ガイド を先に読むと、指値が刺さる理由が一気に腑に落ちる。
ロンドン時間:最もリミット注文が機能する“黄金時間帯”
16時前後からのロンドン勢参入は、 世界中の資金が動き出す時間帯。
流動性も厚く、押し目・戻りに触れやすく、 最も指値が刺さりやすい。
特に、直前の東京時間で形成されたレンジ上限・下限は、 ほぼ確実に一度チェックされやすい。
● ロンドン時間の最適パターン
- ・東京レンジ下限の押し目買い
- ・東京レンジ上限からの戻り売り
- ・急騰の半値までの短期押し目
初心者が「押し目買いの基本」を深めたい場合は、 トレンドフォロー戦術の基礎 を一度読むと、押し目の“意味”まで理解できる。
NY時間:刺さりやすいが“逆行の罠”に注意
NY時間は値動きが大きく、 指値は刺さるがそのまま逆行しやすい。
特に22:30前後の米指標・雇用統計の前後は、 刺さった途端に一方向へ強く動きやすい。
● NY時間で刺さりやすいが危険な指値
- ・指標直前の浅すぎる押し目買い
- ・高値掴みになりやすい戻り売り
- ・急騰直後の“欲張り指値”
こうした動きが起こる仕組みは 経済指標攻略ガイド を読むと理解が深まる。
まとめ:時間帯の流動性を意識するだけで“刺さり率”が激変する
リミット注文は技術ではなく、 時間帯・環境認識の理解が9割だ。
相場が動かない東京時間では“浅めの指値”。 動き始めるロンドンでは指値の本領発揮。 荒れやすいNYでは損切り必須。
この小さな差を理解するだけで、 あなたの指値は今日から急激に刺さり始める。
刺さる指値の置き方|相場環境ごとの「最適な位置」を具体化する
ここでは、流動性の考え方を踏まえて、 初心者でも再現できる「刺さる指値の置き方」 を体系的にまとめる。
私自身、これを徹底するだけで “刺さらない指値”が激減した。
押し目買い(上昇トレンド)に適した指値の位置
押し目は深追いすると刺さらず、浅すぎると逆行しやすい。 そこで狙うべき黄金帯は次の3つだ。
● 押し目買いの最適ゾーン
- ・直近上昇幅の3〜4割押し
- ・50%(半値)ライン
- ・直近高値の少し下
押し目の判断基準が曖昧なら、 リスクリワードの基礎 を先に学ぶと、どこを狙うべきかが明確になる。(内部リンク1本)
戻り売りは“浅めリトレース”に指値を置く
下降トレンドは売り圧力が強いため、 深い戻りを待つと刺さらないことが多い。
狙う帯は次の通り。
● 戻り売りの最適ゾーン
- ・直前下落の3割戻し
- ・下降チャンネル上限付近
- ・節目(キリ番)の少し手前
戻り売りの精度を上げるには、 移動平均線と勢いの関係を理解しておくとよい。 詳しくは 移動平均の基礎と勢い認識 で補完できる。
レンジ相場の指値は“上下5〜10pips手前”が最適
レンジ相場では、上下の反発ポイントが明確なため、 リミット注文が最も機能する環境だ。
● レンジでの置き方
- ・上限の5〜10pips手前で「売り」指値
- ・下限の5〜10pips手前で「買い」指値
- ・上下に引きつけないと逆行しやすい
逆張り時は“根拠3つ以上”を必ず重ねる
逆張りは成功率も高いが、 刺さった後に逆行しやすいというリスクもある。
そこで重要なのは、 反発根拠を最低3つ以上重ねること。
- ① キリ番
- ② 過去の高値/安値
- ③ 時間帯(ロンドンorNY)
- ④ 長いヒゲ
- ⑤ 移動平均の位置
この3つ以上が揃ったポイントは、 初心者でも“刺さりやすく反発しやすい”。
相関を使うと押し目・戻りの精度が跳ね上がる
例えばドル円を押し目買いするなら、 米金利・他のドルスト(EUR/USDなど)の動きを確認すると、 反発ポイントの根拠が増える。
相関を1つ理解するだけで、 リミット注文が今より一段階強い武器になる。
流動性が集まる“価格帯”をチャートで見抜く方法
リミット注文の精度を上げる最大の要素は、 「流動性の帯(注文が集まりやすいゾーン)」 をチャートから見抜けるかどうかだ。
初心者は“線”で考えがちだが、 プロは常に「帯(ゾーン)」として捉えている。
この“帯”を把握できるようになると、 指値の刺さりやすさが一気に跳ね上がる。
ステップ1:ヒゲが多く反応している“価格帯”を探す
まず見るべきは、 ヒゲが何度も刺さっている価格帯だ。
ローソク足のヒゲは、 「市場がその価格で反応した証拠」。 つまり流動性があるから反応したとも言える。
● チャートを見てすぐ探すポイント
- ・同じ価格で複数回ヒゲが止まっている
- ・陽線/陰線がそこで反転している
- ・実体の反発ではなく“ヒゲ先”で止まっている
これらが重なる部分は、 刺さりやすい指値ポイントの候補となる。
ステップ2:前日の高値・安値の“帯幅”を測る
多くのトレーダーが見るのが前日の高値・安値だが、 初心者は「線」で引いて終わってしまう。
正しくは、 高値付近のヒゲ群 → 5〜10pipsの帯で見る 安値付近のヒゲ群 → 5〜10pipsの帯で見る
この帯がそのまま “刺さりやすい指値ゾーン”になる。
前日レンジの扱いは、 レンジ戦略の基礎 を理解しておくと判断がさらに正確になる。(内部リンク1本)
ステップ3:ボラティリティが小さい日は帯が“狭くなる”
流動性の帯は常に同じ幅ではない。 相場が大きく動く日は帯が広がり、 動きが鈍い日は帯が狭くなる。
● 帯の広さで判断が変わる理由
- ・動く日は反発も大きく、刺さりやすい
- ・静かな日は浅い指値じゃないと触れない
特に、 東京時間は帯が狭い → 浅い指値
ロンドン時間は帯が広い → しっかり引きつける指値 となるのが基本。
ステップ4:出来高が“集中”しているゾーンを探す(超重要)
FXは出来高が明確に見えない市場だが、 チャートの反応から出来高が溜まっているゾーンは判断できる。
見抜き方はシンプルで、 「ローソク足の反発が一番多いゾーン」 がそのまま高流動性帯。
慣れてきたら、 長期的な流動性の仕組み も理解すると精度がより上がる。(内部リンク2本目)
ステップ5:時間帯の違いで“帯の有効性”が変わる
例えば、 東京時間は帯に触れないケースが増え、 ロンドン時間は帯を試しやすい。
そのため、同じ帯でも 「どの時間帯に触るか」で刺さりやすさが変わる。
● 最後に覚えるべき1点
帯は“固定”ではなく“時間帯で伸縮する”。
これを理解できれば、 あなたのリミット注文は今日から別物になる。
初心者でも再現できる「刺さる指値配置テンプレート」3選
ここからは、これまでの理論を “そのままチャートに置けるレベル”まで落とし込む。 実戦で使えるテンプレートを3つ紹介する。
私自身、これを徹底するだけで 刺さらない指値 → 刺さる指値へ劇的に改善した。
テンプレ1:押し目買いテンプレ(上昇トレンド)
上昇トレンドでは「深追いしない」ことが最重要。 浅すぎず・深すぎずの位置はこの3つ。
● 指値配置(押し目)
- ① 半値(50%)の少し上
- ② 前回高値の“手前”
- ③ スイング安値を抜けない浅め押し
押し目の判断基準で迷う人は、 トレンドフォローの基礎 を先に理解しておくと精度が跳ね上がる。(内部リンク1本)
テンプレ2:戻り売りテンプレ(下降トレンド)
下降トレンドでは「売りが強い=深く戻らない」が基本。 つまり、浅い戻りを狙うのが最適。
● 指値配置(戻り売り)
- ① 直前下落の3割戻し
- ② ダウ下落の戻り高値付近
- ③ トレンドライン×水平線の重なる帯
戻り売りの根拠づけが苦手なら、 ライン戦略の基礎 を読めば、水平線×斜め線の根拠が一気に増える。(内部リンク2本目)
テンプレ3:レンジ逆張りテンプレ(最も刺さりやすい)
レンジはリミット注文が最も機能する環境。 明確な上下の帯があり、反応も安定しやすい。
● 指値配置(レンジ)
- ① 上限の10pips手前に売り指値
- ② 下限の10pips手前に買い指値
- ③ 真ん中(ミドル)には置かない
「レンジ判断が苦手」な初心者は多いが、 このテンプレを守るだけでも勝率は安定する。
指値テンプレを強制的に習慣化する方法
テンプレを学んでも、人はその場で忘れてしまう。 そこでおすすめなのが、 「自分のチャートにテンプレを常に描く」 という習慣だ。
毎回同じ形を描くことで、 「どこに置けば刺さるのか」の感覚が身体に入ってくる。
相場のクセをさらに掴みたい人は、 マルチタイムフレームで整合性を取る方法 を読み、上位足の流れと合わせると一段階上に行ける。
刺さった後に“逆行しない”ためのリスク管理テンプレート
指値注文の悩みで最も多いのが、 「刺さった瞬間に逆行して損切りになる」 という現象だ。
これは初心者特有の問題ではなく、 多くは“刺さった後の動きを想定していない”ことが原因。
ここでは、刺さった後に逆行しにくくなる 再現性の高いリスク管理テンプレをまとめる。
① 刺さった直後の“1分〜3分”は最も危険ゾーン
市場は「指値が溜まった価格」で注文が一気にぶつかるため、 刺さった直後は最も値動きが荒れやすい。
特に3つの条件が重なると逆行の危険度が跳ね上がる。
● 逆行しやすい3条件
- ・指標前後(米指標・失業保険・雇用統計)
- ・ロンドン初動の急変動
- ・NY時間のスプレッド急拡大
この時間帯の扱いを深めたい人は、 経済指標の攻略ガイド を最初に理解しておくと安全度が段違いに上がる。(内部リンク1本)
② 刺さった直後の損切り位置は“浅め×即固定”が原則
指値はリワードが良い注文方法のため、 損切りは深く置く必要はない。
● 最適な損切り配置
- ・押し目買い → 直近のスイング安値割れ
- ・戻り売り → 戻り高値超え
- ・レンジ → 上下のレンジ帯外側
そして刺さった瞬間に即損切りを固定することが重要。 後回しにすると、逆行の初動で一気に巻き込まれる。
損切りの考え方は、 損切りの種類と適正距離 を学ぶと初心者でもミスが減る。(内部リンク2本)
③ “刺さってから即逃げる”ケースを判断する基準
指値は刺さった後、必ずしも持ち続ける必要はない。 むしろ、逃げた方が正しい場面も多い。
● 刺さっても即逃げるべき条件
- ・刺さったのが指標5分前/後
- ・帯の端ではなく“ど真ん中”で約定した
- ・上位足の流れが逆向き
これらの条件が重なると、 「刺さった=危険サイン」 のケースも多い。
④ 成行決済をためらわない“1%ルール”
刺さって逆行しそうな場面では、 「1%ルール(微損即逃げ)」を使うのが効果的。
1%の微損を受け入れるだけで、 大きな損失をほぼゼロにできる。
リミット注文は「有利な価格で入る」強力な武器だが、 その後の損切りの機動力が伴うと完成する。
⑤ 刺さった後の値動きを“読み違えない”ための視点
初心者が最も多くやるミスがこれだ。
「刺さった=反発する」 と勝手に思い込んでしまう。
実際には、 刺さった後に3パターンある。
- A:反発して伸びる(理想)
- B:少し反発して戻される(注意)
- C:ほぼ反発せず逆行(危険)
Cの形が出た瞬間が、 “逃げるべきサイン”だ。
まとめ:指値は“入る”より“入った後”が本番
多くの初心者は「どこで刺すか」だけ気にしてしまうが、 本当に重要なのは “刺さった後にどう動くか” を準備しておくことだ。
このテンプレを習慣化するだけで、 逆行負けは劇的に減り、安定感が生まれる。
指値と逆指値を組み合わせて“半自動トレード”を組み立てる方法
ここからは、リミット注文(指値)に 逆指値(ストップ)を組み合わせ、 「入る → 損切り → 利確」までを ほぼ自動で管理できるテンプレを紹介する。
忙しい社会人トレーダーや兼業の人こそ、 この組み合わせが最も効果を発揮する。
① 指値・逆指値・利確を“セットで置く”のが絶対原則
初心者が必ずやってしまうミスは 指値だけ置いて損切りを入れ忘れることだ。
これは致命的。 刺さった瞬間に逆行したら、 “逃げ場ゼロ”のまま負け続ける。
● セット注文の最低構成
- ① 指値(エントリー)
- ② 逆指値(損切り)
- ③ 指値(利確)
この3点セットを 必ず同時に置く習慣をまず固めるのが重要。
自動化の基礎を強めたい場合は、 ポジション管理の総合ガイド を読むと全体像がより掴める。(内部リンク1本)
② IFD・OCO・IFD-OCOの“正しい使い分け”
セット注文を自動化するために欠かせないのが 「IFD」「OCO」「IFD-OCO」という3つの複合注文だが、 初心者は違いを曖昧なまま使ってしまう。
簡単に整理すると次の通り。
● 複合注文の役割まとめ
- IFD:指値で入った後の決済を事前に置く
- OCO:利確と損切りを同時にセット
- IFD-OCO:入る→利確→損切りまで全部自動
最もおすすめの使い方は、 上昇トレンドの押し目買いでIFD-OCOを使うこと。 エントリーと同時に利確・損切りが確定するため、 ルールが崩れにくい。
③ 逆指値は“深さではなく根拠”で置く
「損切りは深く置いた方が安全」と誤解する初心者は多いが、 実際には逆で、 深すぎる損切りは勝率を大きく落とす。
最適なのは、次のどれかに一致するポイントだ。
● 損切りの最適位置
- ・直近スイングの外側
- ・レンジの外
- ・反発帯を明確に抜けた先
損切りの“根拠”を育てるなら、 損切りルールの作り方 を先に確認しておくと判断が安定する。(内部リンク2本目)
④ “3点セット”を毎回置くと勝率が安定する理由
指値→刺さる→損切り固定→利確設定 この流れが自動化されるだけで、 感情の乱れがほぼゼロになる。
特に初心者に多いのが、 「刺さった後に損切りをずらしてしまう」問題だが、 IFD-OCOならそもそも手動調整が不要になる。
⑤ 半自動トレードにより“エントリー精度が逆に上がる”現象
セット注文を毎回行うと、 自然に「入るべき場所しか選ばない」ようになる。
これは、 損切りと利確をセットで考えると、 エントリーの根拠が必然的に明確になるからだ。
つまり、 複合注文の自動化 → エントリー精度の向上 という流れが自然に形成される。
まとめ:複合注文は“勝手に助けてくれる仕組み”
IFD・OCO・IFD-OCOは、 ただの便利機能ではなく、 初心者の判断を守るプロテクターだ。
指値を置き、逆指値で守り、OCOで出口を管理する。 この流れが習慣化すると、 感情の誤操作がほぼ消え、負けにくいスタイルが完成する。
刺さる指値と刺さらない指値の違いを“1枚の表”で完全に理解する
ここまで学んだ内容を、 初心者でも一瞬で判断できるように 比較表で体系化する。
この表をスマホに保存しておくだけで、 「どこに置けば刺さるのか?」の迷いが激減する。
刺さる指値/刺さらない指値|比較一覧
| 刺さる指値 | 刺さらない指値 |
|---|---|
| 帯(ゾーン)に置いている | 線(1本)だけ意識している |
| ヒゲが多く反応した価格 | ヒゲに一切反応がない価格 |
| 上位足と合っている方向 | 上位足と逆方向に置いた指値 |
| 時間帯(ロンドン)に触れやすい | 東京時間に深い押し目を狙っている |
| 半値・3割押しなど根拠がある | 「ここらへん」で置いた直感指値 |
| 帯の“少し手前”に置いている | 帯の“ど真ん中”に置いて刺さらない |
| 複合注文(IFD-OCOなど)で管理 | 指値だけ置いて損切りを忘れる |
表を使った“秒速判断ルール”
上の表を見れば分かる通り、 刺さる指値は「根拠×流動性×時間帯」で構成され、 刺さらない指値はすべて根拠不足だ。
特に次の3つを守るだけで、 刺さりやすい指値に即アップデートできる。
- ① 帯(ゾーン)で考える
- ② 上位足の流れと揃える
- ③ 東京・ロンドン・NYの特性を意識
1つでも不安があるなら“この弱点”を先に潰すべき
刺さる・刺さらないを左右する大きな要素が 「上位足との整合性」だ。
もしあなたが 「押し目の位置は分かるのに刺さらない…」 と感じるなら、 マルチタイムフレーム整合性 を学ぶだけで、指値の成功率は一気に跳ね上がる。(内部リンク1本)
まとめ:刺さらない指値は“才能ではなく技術不足”
刺さらない指値を置いてしまう原因は、 才能ではなく「帯の理解不足+時間帯の誤認」だけだ。
これを克服するために今日できることは3つ。
- ・帯(ゾーン)を意識して引く
- ・流動性が集まる時間帯だけ狙う
- ・上位足と方向を揃える
次のパートでは、 すべての内容を1つのワークシートにまとめた最終テンプレを作る。
まとめ|“刺さる指値”を今日から再現できる最終テンプレ
全10パートで、 リミット注文(指値)と流動性を軸に、 刺さる指値=技術として再現できる形 まで体系化してきた。
最後に、今日から使える 「刺さる指値テンプレート」 を1枚にまとめて渡す。
テンプレ1:刺さりやすい位置だけを狙う
● 刺さる指値の3条件
- ・帯(ゾーン)に置いている
- ・上位足方向と一致している
- ・時間帯(ロンドン)で触れやすい
この3つが揃う位置は、 初心者でも刺さりやすく逆行しにくい。
テンプレ2:刺さった後の逆行を防ぐ“3点セット”
● 3点セット(自動運用)
- ① 指値(エントリー)
- ② 逆指値(損切り)
- ③ 指値(利確)
刺さった瞬間に逆行しにくい注文構造が自動で完成する。
テンプレ3:相場環境ごとの“最適指値ゾーン”早見表
| 相場環境 | 最適指値ゾーン |
|---|---|
| 上昇トレンド | 3〜4割押し/半値/直近高値の少し下 |
| 下降トレンド | 3割戻し/戻り高値/チャンネル上限 |
| レンジ相場 | 上下10pips手前(最も刺さりやすい) |
テンプレ4:刺さる/刺さらないの分岐チェック
● 刺さりやすいポイントのチェック項目
- □ 帯幅を5〜10pipsで捉えているか
- □ 上位足の支持・抵抗と重なっているか
- □ ロンドン時間に入りそうか
この3つが揃っていれば、 その指値は“刺さりやすい”と判断できる。
テンプレ5:今日から使える“3秒設置ルール”
● 指値設置の3秒ルール
- 1秒:帯(ゾーン)の確認
- 1秒:上位足方向の確認
- 1秒:時間帯の確認
3秒で判断できるレベルまでテンプレ化すれば、 刺さる位置だけを狙い続けられる。
そして最後に:今日、最初に見直すべき行動
本記事で学んだことは、 「刺さる位置に置き、刺さった後の逆行を防ぐ」 という一貫したルールだ。
このテンプレを習慣化すれば、 リミット注文はあなたの強い武器になる。
この記事の総まとめ
刺さる指値は才能ではなく、 「帯を引き、時間帯を意識し、根拠を揃える」 という習慣で再現できる。
今日からこのテンプレを実践し、 あなたの指値戦略を次のステージへ引き上げてほしい。


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