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自動売買(EA)対応の国内FX業者まとめ|初心者が失敗しない口座選びとおすすめ戦略を徹底解説

目次

はじめに|EA(自動売買)対応の国内FX業者を“安全×再現性”で選ぶ

「自動売買(EA)を使いたいけど、どの国内FX口座なら安心?」 初心者がまず悩むのは、“どこまでがOKで、どこからがNGか”という線引きです。 本記事は、実際の問い合わせ・運用テストの体験をもとに、EA対応を安全と再現性の観点からまとめました。

EA=MT4/MT5だけじゃない|“自動化の入口”を広く捉える

  • EA(MT4/MT5)型:アルゴリズムを導入して自動発注(要・約款準拠)
  • API/連携型:プラットフォームのAPIや外部連携で半自動化
  • サービス内自動売買型:裁量を補助するプリセット戦略やコピートレード等

各社で“自動化”の定義が異なるため、まずは公式の定義と許容範囲を押さえるのが近道です。

検証方法(実務フロー)

  1. 公式サイトの約款・取引ルール・FAQでEA/自動化の取り扱いを確認
  2. サポート窓口に具体ケースを提示して可否の再確認(ログ保持)
  3. デモ/小ロットで執行品質と遅延・スリッページを実測し、再現性を評価

大切な前提:EA可否は約款改定取引ツール変更で変わることがあります。 この記事では“確認の手順”と“安全側の運用”を示し、詳細条文の調査は専用ページへ誘導します。

まず全社を一覧で把握する(ドラフト・比較表)

ここでは、読者が検討しやすいよう国内で検討対象となる口座を先に並べます。 EA/自動化の具体的な取り扱い(可否・条件・頻度制限など)は、各社の詳細パートで丁寧に詰めます。

FX会社主なプラットフォーム/特徴自動化の入口(例)公式の確認窓口注記
松井証券MATSUI FX自社ツール中心サービス内機能の活用約款/FAQ/サポート詳細は個別パートで確認
(ゴールデンウェイ・ジャパン)プラットフォーム拡張に強みEA/拡張機能の検討余地約款/FAQ/サポート条件の明確化を要確認
サクソバンク証券SaxoTrader系API/自動化連携の可用性約款/FAQ/サポート利用範囲は最新情報で確認
DMM FX自社ツール/スマホ強い自動化は運用ルールに依存約款/FAQ/サポートツール仕様と合わせて確認
PLUS500証券_CFDCFD中心の取扱自動化の範囲は製品仕様による約款/FAQ/サポート対象商品と条件を要確認
ひまわり証券電話サポートに強みサービス内自動化の活用約款/FAQ/サポートケースごとに適合確認
FXPLUS広範な情報提供取扱プラットフォームに依存約款/FAQ/サポート当該口座の仕様を要確認
トライオートFX自動売買サービス色が強いプリセット戦略の活用約款/FAQ/サポート戦略の特性理解が前提
アイネット証券ツール操作の案内が丁寧半自動/補助機能の検討約款/FAQ/サポート設定上限等は最新確認
くりっく365取引所FX(東京金融取引所)API/連携の提供有無を確認約款/FAQ/サポートブローカー経由の仕様差に注意
FXブロードネットフォローアップが手厚い自動化の範囲は要問い合わせ約款/FAQ/サポート実装前の事前相談が安全
外為オンライン電話サポート強い補助的オート機能の検討約款/FAQ/サポート時間帯条件の確認推奨
ヒロセ通商LION系ツール仕様内での半自動化約款/FAQ/サポート頻度・負荷条件の確認必須

注意:上表は“比較の地図”です。各社の詳細な可否・条件・頻度制限は、 後続パートで実際の確認手順とセットで掘り下げます。

安全側に倒すEA運用の基本|まず“壊れない”設計から始める

EAは「期待値」より先に「壊れない仕組み」を用意するのが近道です。 ここでは、初期設定で外さないための資金・ロット・時間帯・通信の最小限セットを提示します。

資金とロットの原則|1トレードの想定損失を固定する

  • 1トレード損失の枠:口座残高の1〜2%を上限に固定(可変にしない)
  • ロット決定は逆算:想定ストップ幅(pips)からロットを決める(増やすのは検証100回後)
  • 日次ドローダウン制限:口座残高の3〜4%でEA一時停止(“負け方”の上限を先に決める)

ロット設計の具体手順は ロット設計完全版1〜2%ルールの実践ガイドをあわせて確認すると迷いません。

時間帯とイベント管理|“荒れる30分”を避けるだけで成績は変わる

  • 重要指標の前後:発表前後はEA停止またはロット縮小(事前にカレンダー連動を検討)
  • 流動性の薄い時間:早朝・祝日・市場またぎ直後はスプレッド拡大と滑りが出やすい
  • ロールオーバー付近:レートの飛びやスワップ付与で意図せぬ損益変動が起きやすい

“いつ動かさないか”を決めることが、EAの破綻防止に直結します。

通信・再接続・監視|ヒューマンエラーより通信が止まる

  • 回線冗長化:メイン回線+テザリングなどのバックアップを用意
  • 再接続の実測:切断→復帰の秒数を計測して、復帰までの自動停止ルールを設定
  • 監視の二段構え:EA内のキルスイッチ+外部監視(メール/通知)

接続品質のチェック手順は、実測テンプレのある 再接続スピード検証ガイドが便利です。

最初の100トレードは“練習モード”にする

  • デモ→超小ロット→小ロットの順で段階的に移行
  • EAの損益だけでなく、滑り・約定拒否・スプレッド変化をログに残す
  • 負けパターンを3種類以上言語化できるまでロットは上げない

はじめての人向け:筆者の失敗談

祝日明けの薄い時間にEAを回してしまい、スプレッド拡大と滑りで“想定の2倍”の損失。
以降は「停止時間のホワイトリスト」を作り、EA側で発注ブロック。負け方をコントロールできるようになりました。

EA安全チェックボード(コピペ可)

EA安全チェックボード

自動売買を回す前に「壊れない設計」を確認するための実務チェックリスト
資金管理 時間帯/イベント 通信/再接続 監視/停止ロジック 検証/ログ
0/0 完了 未着手

資金・ロット管理 最大損失を先に決める

時間帯・イベント “動かさない時間”を決める

通信・再接続・環境 落ちても“戻れる”設計

監視・停止ロジック 勝ち方より“負け方”

検証・ログ・移行 100トレードの忍耐

メモ(任意) 今日の気づき/次アクション

ヒント:最重要の停止条件を太字にしておくと、緊急時にも見落としにくくなります。
ローカル保存キー:eaSafetyBoard_v1 | 更新:
※ブラウザのローカルストレージに保存されます(他端末へは同期されません)。

各社のEA/自動化「可否・条件」を確認する実務フロー(テンプレ付き)

EA対応は約款・個別回答・運用実態の3点セットで確認します。 表現が曖昧なときは、EAの動作仕様を具体化して質問するのがコツです。

実務フロー(4ステップ)

  1. 条文の一次確認:約款・FAQでEA/自動化の扱い・禁止行為を洗い出す。
  2. ケース提示で再確認:自分のEAの「発注頻度」「同時建玉」「両建て」「イベント前後」を明記して質問。
  3. 検証運転:デモ→超小ロットで執行品質・拒否コード・滑りをログ化。
  4. 月次点検:改定やツール更新の有無を月1で再チェック。

ポイント:「OKですか?」と聞くより、どの条件ならOK/NGかを聞くと回答の精度が上がります。

問い合わせチェックリスト(Yes/Noで揃える)

  • EAの使用:原則可/条件付き可(頻度・負荷・時間帯)/不可
  • 発注頻度:1秒あたりの要求上限/連続新規のクールダウン秒
  • 同時建玉:通貨ペアごとの上限/口座全体の上限
  • 両建て:同口座での両建て/別口座(社内・社外)での両建て
  • 指標前後:停止推奨の時間帯(前後◯分)/ロールオーバー付近の制限
  • スキャル・高頻度系:最小保有時間・最小pips条件の有無
  • 再見積・拒否:拒否コードの定義/閾値超過時の扱い
  • 環境:VPS・API・固定IPの要否/端末複数ログインの可否

テンプレ①:EA可否と条件の確認(メール/チャット用)

お世話になっております。〇〇と申します。 EA(自動売買)の利用可否について、以下の仕様での運用が可能かご教示ください。 【EA仕様の想定】 ・発注頻度:最大で1秒あたり〇回(通常は〇回/秒未満) ・同時建玉:通貨ペアあたり〇本/口座全体〇本 ・決済までの保有時間:最短〇秒/平均〇分 ・両建て:同一口座内の両建ては行いません(行う場合は事前相談) ・指標/ロール:重要指標前後とロール付近は停止 ・環境:VPS(固定IP/非固定IP)、端末は単一ログイン予定 【確認したい点】 1)上記仕様でのEA利用は可能でしょうか。(条件付き可の場合は条件を具体的に) 2)最小保有時間や最小pipsに関する制限がある場合、数値を教えてください。 3)短時間に発注が集中した場合の扱い(クールダウン等)があれば教えてください。 4)拒否コード(リクオート含む)の主要な発生条件と回避策があれば教えてください。 よろしくお願いいたします。

テンプレ②:拒否/再見積・滑りの増加を確認(実運用中の切り分け)

お世話になっております。〇〇です。 以下の日時に注文拒否/再見積・滑りの増加を確認しました。 【日時/サーバ時刻】●月●日 ●:●〜●:● 【通貨/方向/数量】USDJPY 買い 〇Lot など 【ログ】リクエスト時刻/約定時刻/スプレッド/滑り(+〇pips)/拒否コード「〇〇」 1)上記時間帯にシステム側の混雑や制限はありましたか? 2)私の側で回避できる推奨設定(時間帯・発注間隔・数量上限等)はありますか? 3)再発時の切り分け手順があれば教えてください。 ご確認をお願いいたします。

回答の読み方(グレー回答のさばき方)

  • 「原則問題ありません」:具体条件(頻度・最小保有時間・イベント時間)を追加で聞く。
  • 「場合によっては制限」:再現ケースを提示し、閾値を明文化してもらう。
  • 「明記なし」:条文を引用して再質問。必要なら上位部署にエスカレーション。

ミニ表:回答の種別と次アクション

回答種別見極めポイント次アクション
可(条件付き)頻度/同時建玉/時間帯の閾値が具体的デモ→超小ロットで検証、ログ保存
可(明確)条文/FAQの根拠リンクあり運用開始、月次点検で改定ウォッチ
不可/不明禁止行為に該当の恐れ仕様を修正/別会社も候補化

次パートでは、「EA向けの執行品質チェック(実測テンプレ+ログ例)」を用意します。 スプレッド・滑り・拒否コードをタブularで残すフォーマットを配布します。

EA向け「執行品質チェック」実測テンプレ+ログ例

スプレッド・滑り・再見積/拒否・約定遅延を同じフォーマットで記録すれば、EAの良し悪しより前に、口座×時間帯×相場状況の相性が見えてきます。

計測する指標(最小セット)

  • スプレッド(発注時)
  • リクエスト価格 / 約定価格 / 滑り(pips)
  • 発注→約定の遅延(ms または 秒)
  • 拒否/再見積の有無とコード
  • 指標前後・ロール・祝日などのコンテキスト
目安:主要通貨の平常時は「拒否率 < 1%」「メディアン滑り ≲ 0.3pips」を合格ラインの目安に(イベント・薄商いは別扱い)。

実測ログ入力(1件ずつ)

保存先:ブラウザのローカルストレージ(キー:eaExecLog_v1

合格ラインざっくりメーター

平常時の自己基準(編集可)

OK:基準内 要注意:やや超過 NG:はっきり超過
滑り(p50)
拒否率
遅延(p50)
ログが追加されると自動集計します。
初回はロンドン入りたてで滑りが大きく、拒否も散発。
ロール前後と重要指標30分前後をホワイトリストで停止しただけで、メディアン滑りが半分以下になりました。

テスト対象口座(全社一覧・公式リンク)

検証は同一時間帯・同一通貨・同一ロットで揃えると比較が明確です。

実測ログ(ブラウザ保存)

日時会社通貨SideLot ReqExe滑り(pips)Spr(pips)遅延(ms)コードメモ削除
※CSVはUTF-8で出力されます。Excelで開く場合は文字化けに注意。

EA対応の“グレー判定”を避ける設計(頻度・最小保有時間・両建て・イベント前後)

EAが“グレー”と見なされる典型は、高頻度の連続発注・極端な短期保有・同一口座での両建て・イベント直前直後の連打です。 ここでは、最初から安全側の仕様に寄せるための設計ポイントをまとめます。

頻度制御:クールダウンと同時発注上限をEA側に実装

  • クールダウン:同一通貨への新規は最低◯秒間隔(例:2〜3秒)を必須化。
  • バースト制限:連続n件を超えたらm秒停止(例:5件で10秒休止)。
  • 同時建玉上限:ペア上限×口座上限をEA内で二重チェック。

最小保有時間:スキャル判定の“線”をまたがない

  • 最短保有時間の社内規定値が明示されていなくても、最低◯秒(例:30秒)を自前ルール化。
  • 同一価格帯での往復(in→out→すぐin)はクールダウンに巻き込む。
  • 微益確定の連打は“高頻度スキャル”と誤解されやすい。利食い条件に幅を持たせる。

両建て:同一口座の往復は避け、設計の整合性を優先

  • 同一口座での両建ては原則オフ。ヘッジは相関通貨や別戦略で代替。
  • どうしても必要な場合は事前に可否と条件を確認し、ログ化(時間・数量・理由)。
  • 裁量併用のときは、EAの停止条件と人間側の操作時間帯を明確に分離。

イベント前後:停止の“ホワイトリスト”で先回り

  • 重要指標前後30分ロール周り祝日開け直後は、EAが自動停止。
  • 広がりやすい時間帯は、スプレッドが拡大する時間の回避ガイドを基準に設計。
  • “止め忘れ”は仕様で潰す:時間帯フィルタ+外部カレンダー連携で二重化。

EA側の安全スイッチ(擬似ロジック例)

EA側の安全スイッチ(擬似ロジック例)

止める条件を先に決め、その内側だけで回すための「安全スイッチ」テンプレ。数値を変えるとコードと評価が即時更新されます。

設定(編集可)

ローカル保存キー:eaSafetySwitch_v1

擬似ロジック(自動生成)

// 値を編集するとここが更新されます
if (isHolidayOpen() || isRolloverWindow() || isMajorEventWindow30m)) haltTrading();

if (secondsSinceLastOrder(pair) < 3) rejectNewOrder();
if (ordersInLast10s(pair) > 5) sleep(10000);

if (openPositions(pair) >= 3 || openPositionsAll() >= 8) haltNewEntries();

if (holdTime(lastTicket) < 30) prohibitCloseUnlessStopOrEmergency();

if (currentSpread(pair) > 0.8 || estimatedSlippage() > 0.5) blockNewEntries();
JSON出力
{“eventWindowMin”:30,”coolDownSec”:3,”burstN”:5,”burstSleepSec”:10,”pairMax”:3,”acctMax”:8,”minHoldSec”:30,”spreadCap”:0.8,”slipCap”:0.5,”isHolidayOpen”:false,”isRolloverWindow”:false}

簡易シミュレーター

評価結果:—

初心者ほど“やらない勇気”をEAに埋め込むと安定します。 止める条件を先に決め、その内側だけで期待値を追う——これが長期運用の近道です。

国内各社のEA/自動化「可否・条件」チェック表

※本表は記録・比較用テンプレです。実際の可否や条件は、各社の最新ルール・個別回答で必ず確認してください(下欄に根拠URL/問い合わせ日を残す)。

会社(公式/申込) EA利用 発注頻度/最小保有 両建て イベント前後/ロール 環境(VPS/API/IP) 根拠URL/問合せ日 メモ
松井証券MATSUI FX
ゴールデンウェイ・ジャパン
サクソバンク証券
DMM FX
PLUS500証券_CFD
ひまわり証券
FXPLUS
トライオートFX
アイネット証券
くりっく365
FXブロードネット
外為オンライン
ヒロセ通商

記入例:EA利用=条件付き可頻度=2秒間隔/最小保有30秒両建て=同一口座NGイベント=指標±30分停止環境=VPS可・固定IP推奨 など。

“役割分担口座”でEAを安定運用:検証/本番/ヘッジ・待避の3口座モデル

EAは1口座で全部やると事故率が跳ね上がります。役割を分ければ、ログの解像度が上がり、障害時の切り分けが一気に速くなります。ここでは3口座モデルの作り方と、日々の運用ルールをテンプレ化します。

3口座モデルの設計表(編集して使える)

口座の役割 発注の範囲 サイズ上限 / 建玉 停止条件(自動) ログ/検証の目的
検証口座
デモ or 超小ロット
新ロジック/パラメータAB、イベント周りは常時停止 1ポジ≤0.1Lot、同時≤2
通貨は3つまで
指標±30分/ロール/祝日開け/
滑り>0.5pipsで自動停止
執行品質ログ、期待値の安定性、
拒否コードの傾向
本番口座
収益の主戦場
安定ロジックのみ、取引時間帯をホワイトリスト管理 1ポジ≤X Lot、同時≤口座Y
損失連続3回で半減
スプ>上限/滑り>上限/拒否>基準
新規停止(保有は管理)
収益KPI、ドローダウン、
月次のロット見直し
ヘッジ・待避口座
事故時の避難所
相関/逆相関ペアでリスク中和、
裁量の緊急対応を許可
ヘッジ建玉のみ、
原則短期で解消
“本番口座の停止”トリガーで自動有効化、
時間制限つき
イベント/障害時の生存性確保、
資金分離でリスク限定
口座切替の合図(アラート)
  • 滑りp50 > 既定値 ×1.5
  • 拒否率 > 既定値(例:1%)
  • 連敗n回/日次ドローダウン閾値
資金の置き方
  • 本番:検証:待避 = 7:1:2 を目安
  • 月初にのみ資金移動(臨時は障害時のみ)

デイリー運用ルール(そのまま使える)

毎朝(東京前)
  • 重要指標の確認→検証/本番の自動停止窓を同期
  • 前日の滑りp50・拒否率を更新→閾値越えなら本番の新規停止
ロンドン入り/NY前
  • スプの広がり監視→拡大ならロット自動半減
  • 短期バーストを検知したら検証に回す
障害時
  • “本番:新規停止”→ヘッジ口座で露出縮小(時間制限)
  • 原因特定→復旧後は検証→本番へ段階復帰

※設計や閾値は実測ログのデータで毎月アップデートしてください。

「全部を1口座でやらない」。これだけで“想定外のリンク事故”が激減します。 ロジックの健全性は、分離・記録・再現で守れます。

通信・VPS・固定IPの安定化テンプレ(ドロップ検知/自動再接続/負荷の見える化)

EAは通信の瞬断・遅延・再接続の遅れで簡単に崩れます。ここでは「ハートビート監視」「再接続ポリシー」「遅延&ジッタ閾値」の3点セットをテンプレ化。数値を入れると、自動でポリシー文と疑似ロジックが生成されます。

監視・再接続ポリシー(編集可)

保存キー:eaNetPolicy_v1

生成される再接続フロー(擬似)

/* 値を編集すると自動更新 */
while (alive) {
  if (heartbeat(2s) > timeout(6s)) markDown();
  if (latency() > 300ms || jitter(p95-p50) > 120ms || loss() > 1.0%) pauseNewEntries();
  if (isDown()) for (r=1..3) { reconnect(); if (up()) break; sleep(backoff(r)); }
  if (isDown()) failoverToBackup(); // VPS/回線・冗長へ
}
厳しさメーター

数値が小さいほど(厳しいほど)メーターは伸びます。

OK内
注意域
NG域

疑似モニター(手動テスト)

評価結果:—
時刻遅延(ms)ジッタ(ms)ロス(%)判定備考削除

現場メモ:固定IPVPS冗長回線Wi-Fi→有線

通信が怪しい日は“ロットを半減”するより、“新規を止める”ほうが生存率は上がります。 止める勇気を自動化しておく——それだけです。

約定品質QCダッシュボード:拒否率・滑り・スプレッド・遅延を1画面で評価

実運用で重要なのは“今日の品質”を数値で決めること。このダッシュボードは、拒否率 / 滑り(p50・p95) / スプレッド平均 / 遅延(p50・p95)から、ALLOW / 注意 / BLOCKを自動判定します。値を入れるだけでOKです。

入力(編集可)

基準値(カスタム可)

保存キー:eaExecQC_v1

健全度メーター
ALLOW 注意 BLOCK
判定:—

日次ログ(編集・削除・CSV可)

日時ペア拒否率%滑りp50/95遅延p50/95スプavg判定削除

注:拒否率=拒否件数/注文合計×100。数値が基準を超える日は新規を停止し、翌営業日に小ロットから再開。

“期待値の良いロジック”でも、品質が悪い日は勝てない。 まずは品質で“やる/やらない”を決める——それが損失の大半を消します。

段階復帰プロトコル:止めたEAをどう戻すか(連敗・品質悪化の後)

“止める”まではできても、どう戻すかが決まっていないと再発します。ここでは、品質(QC)損失状況を入力すると、段階復帰プラン(ロット倍率・検証件数・時間帯制限)が自動生成されます。

復帰条件の入力(編集可)

復帰健全度メーター

健全度はQCと損失状況から計算(高いほど良い)。

現在の推奨ステージ
自動生成された段階復帰スケジュール
ステージロット倍率必要検証件数時間帯/銘柄制限昇格条件

保存キー:eaGradual_v1

運用チェック(段階昇格の前に)

備忘メモ(任意)
メモやスケジュールはブラウザに保存されます。数値は毎週の見直しを推奨。
再開は勢いではなく段階で。 “検証→限定復帰→本復帰”を型にすれば、同じ失敗は繰り返しません。

ニュース・イベント窓は「止め方」まで決めておく:自動停止テンプレと時間帯ホワイトリスト

EAが一番こぼしやすいのは、経済指標や要人発言で価格が“瞬間的に別の相場”になる時間帯です。ここを“イベント窓”として明確に定義し、止め方・外し方・戻し方をあらかじめルール化しておくと、余計な損失の多くが消えます。

イベント窓の基礎:いつ止める? どこまで外す?

  • 指標クラス:米CPI・雇用統計・FOMC/要人会見・ECB/BOE・日銀などは“フル停止”対象。詳細は当日の予定を経済指標カレンダーの基礎ガイドで確認。
  • 停止幅の目安:発表−30分〜+30分を基準。ボラ上振れが常態化している時期は−60分〜+60分まで拡張。
  • 再開までの条件:スプレッド平均が平常域、滑りp95がしきい値内、拒否率が基準以下の3点を満たすまで“新規”は許可しない(保有はルール内で管理)。戦術面は経済指標×時間の戦い方で補強。

時間帯ホワイトリストの作り方(EA共通の“安全帯”)

「どこでやらないか」を先に決めると、EAは一気に安定します。おすすめはホワイトリスト方式(やって良い時間を先に決める)。

  • 平常日:ロンドン前半/NY前半を許可。東京の板が薄い時間(昼前後)は基本停止。
  • 指標日:ホワイトリストから“該当時間帯を丸ごと外す”。NYカット付近のオプション勢力が強い日は、NYカット/バリア観測の結果でさらに厳格化。
  • 週明け・連休明け:初動30〜60分は新規×。ギャップ埋め狙いは検証口座でのみ。

自動停止テンプレ(文章ルール)

下の3行をEA運用ノートにそのまま貼って、当日の数字だけ更新します。

  1. 停止宣言本日 ${指標名} は ${時刻} 発表。新規は −30分〜+30分停止。例外なし。
  2. 再開チェック再開条件=スプavg ≤ ${上限}p / 滑りp95 ≤ ${上限}p / 拒否率 ≤ ${上限}% を連続3本で確認。
  3. 段階復帰再開はロット0.5xから。NY後半の拡大帯は当日中ずっと新規×。

体験談:止める勇気が“翌日”を救った

昔、米CPIの+5分で“もう大丈夫だろう”と再開して連敗。ログを見返すと、スプレッドは平常化でも滑りp95が未収束でした。以来、私は「平常化指標×3本が出るまでは新規×」。これだけでイベント日の損失が半分以下になりました。

よくある失敗と回避策

  • 誤って“注意”を“許可”にする:QCの色分けを固定。黄色は必ず“ロット半減”or“新規×”。
  • 発表延期・会見延長:停止窓は手動で延長できるよう運用フローに明記。
  • “終わった直後”のバー追い:初動2〜3本は執行品質が荒れがち。検証口座の練習に回す。

今日の準備(そのまま使えるチェック)

  • ① 今日の重大イベントを指標カレンダーで特定→停止窓を運用ノートに記載
  • ② ホワイトリストから該当帯を除外→EAの実行時間を更新
  • ③ 終了後は“再開条件3本”を満たすまで新規×(検証で様子見)

まとめ

イベント窓は“攻める”より“やらない”を先に決める場所。停止→確認→段階復帰の3点セットを毎回繰り返すだけで、EAの勝率より先に生存率が上がります。

規約は“伝聞”ではなく一次情報リンクで管理する:改定アラート&原文照合テンプレ

EA可否は、口コミではなく規約の原文で判断します。ここでは各社の「自動売買・両建て・スキャル」の可否を、原文URL・最終確認日・改定指標とともに管理できるテンプレを用意しました。運用は「記録→監視→証跡」の順で。

一次情報の登録(編集して使える)

操作

※“ハッシュ生成”は貼ったテキストから短い指紋を作り、将来の改定検知に使えます。

運用ルール(そのまま使える)

  • 一次情報のURLと最終確認日をセットで保存(スクショも別保管)。
  • 新しい噂や体験談よりも、原文の直近更新を優先して判断。
  • “条件付き可”は例外条文まで読み、EAの仕様で踏まないよう設計。
  • 改定の兆候(URLの版数変更・文言差分・PDF更新日)はアラートで残す。

アラート生成(チーム共有用)

登録済みリスト(全社を並べる/CSV出力可)

会社名部門EAスキャル両建て原文URL最終確認ハッシュ削除
「OKと聞いたからOK」ではなく、原文URLと日付で管理する。 それだけで、EAの“突然の禁止”で慌てる場面がほぼ消えます。

複数口座×サブ口座で“事故を薄める”:EAの分散・ヘッジ運用テンプレ

EA運用は「期待値の高さ」より「壊れた時にどれだけ被害を限定できるか」が先。サーバ障害・配信遅延・規約改定・イベント拡大などの“不確実”は避けられないので、口座を分け、役割を分け、責務を分けることでダメージを面で受けない設計にします。

口座の役割分担(最小3本立て)

口座役割ロット上限許可・禁止停止優先度
A:裁量/検証裁量テスト&EAの“砂場”。イベント直後の様子見もここ。基準Lotの0.25x逆張りの再現練習のみ。本番ロット禁止最優先停止(品質×/睡眠不足/集中切れ)
B:EA本番日々の期待値を乗せる主力。QC基準を満たす日だけ稼働。基準Lotの1.00x(段階復帰で0.5→0.75→1.0)裁量上乗せ禁止/新規はQC“ALLOW”のみQC“注意”で新規×、“BLOCK”で全停止
C:対向/ヘッジ相関・逆相関で最大損失を丸ごと抑える。非常用。最大エクスポージャの30〜50%同方向の両建ては禁止(規約順守)。
時間帯・銘柄をずらして持つ。
B停止時はCも新規×(保有のみ手仕舞い)

“口座を分ける”3つの効能

  • 技術リスクの分離:サーバ落ち・配信遅延・約定拒否が同時多発しにくい
  • 規約リスクの分離:EA/スキャルの扱いが違う会社同士で、突然の制限に備える。
  • 心理負荷の分離:本番が止まっても“砂場”で検証を回せるから、焦りが減る

運用ルール(今日から書ける最小セット)

  1. QCフィルター:B口座は約定品質QCALLOWの日だけ新規許可。
  2. イベント窓:Bの新規はイベント窓の停止ルールに完全準拠。Cは“時間帯をずらす”。
  3. 段階復帰:連敗/品質悪化の翌日は、段階復帰プロトコルに従い0.5xから。

よくある失敗 → こう直す

  • 全部同じ時間帯で稼働:Cは東京→ロンドンなど、時差で“帯を外す”。
  • 同一ロジックのコピペ:Cは構造が違うEA(時間・指標フィルター・利確設計)に。
  • 口座間の資金が偏る:月初に再配分ルール(例:B:C=7:3をキープ)を運用ノートへ。

“一番強いEAを一点突破”ではなく、壊れたときの姿を先に決める。 口座を分けるだけで、同じドローダウンでも体感がまるで変わります。

通信・VPS・再接続SOP:EAは“速さ”より“途切れない仕組み”で守る

EAが不調に見える日、実はロジックではなく通信品質が犯人――というケースは珍しくありません。遅延・ジッタ・パケットロスが一定しないと、同じロジックでも別の結果になります。まずは「つながり続ける」設計を先に決めましょう。回線・VPS・再接続の基準は、過去の測定手順を約定遅延・滑りの自前計測で再現し、月次で見直します。

1) 回線とロケーションの原則

  • 近さ>速さ:取引サーバに物理的に近いロケーション(例:TYO/LON等)を選ぶ。各方式の長短は通信インフラ比較で整理しておく。
  • “平均”より“ばらつき”:RTT(往復遅延)平均より、p95とジッタを重視。目安:RTT p95≦30ms、ジッタ≦10ms、損失≦0.1%。
  • 停電・工事・台風:季節要因は事前に“検証口座のみ稼働”へ切替。メインは新規×。

2) VPS設計(一次障害で止まらない)

  • 二系統プライマリVPS(稼働)+セカンダリVPS(コールド待機)。同時ログインはしない(重複約定防止)。
  • 同期:EA・パラメータ・ログは日次同期。バージョンは日付タグで管理。
  • ヘルスチェック:30秒ごと心拍(ブローカー疎通)。3回連続不通→新規×・保有は利確専用に。復旧後は0.5xで段階復帰。

3) 再接続SOP(落ちた“その瞬間”にやること)

  1. 宣言:運用ノートに「障害時刻・影響口座・保有の有無」を即記録。
  2. 隔離:プライマリが不安定なら新規×。セカンダリへ“片道”フェイルオーバー(二重ログイン禁止)。
  3. 検証:疎通復旧後、再接続・復旧スピード計測ガイドに沿ってp95復旧時間を測る。基準超過なら当日中は本復帰しない。
  4. 段階復帰:0.5x→0.75x→1.0。QCが“ALLOW”に戻るまで新規は制限。

4) アラート・しきい値(最小セット)

トリガーしきい値即応再開条件
RTT悪化p95 > 40ms or ジッタ > 15ms新規×(保有は利確/撤退のみ)15分連続で基準内
損失発生パケットロス > 0.3%セカンダリへ片道切替ロス≦0.1%を30分
断線心拍× 3回連続全新規×、ログ保存、片道切替復旧テストp95≦60秒

5) よくある事故を先回りで潰す

  • 二重稼働:同口座を二拠点で同時ログイン→重複発注片道ルールを運用ノートに明記。
  • 自動更新の再起動:VPSの再起動後にEAが未装着のまま放置。“起動時の自己点検チェック”をEAに組み込む(ポジ無し+市場開場+QC=ALLOW でのみ自動装着)。
  • 長時間の“微断”:グラフは平常でも、瞬断が多数。ジッタ警告を優先通知へ。

ミスを防ぐ口癖:落ちたら新規×、復旧しても半分から」。勢いで戻さないこと。

情報アップデートは、専門家の視点での市況解説も参考になります(FXプレミアム配信 with 今井雅人メールマガジン)。

まとめ:EAは「期待値」より「運用設計」。止め方・戻し方まで決めれば長く生き残れる

ここまでの要点はシンプルです。① 対応業者の一次情報で線を引く(可/条件付き/不可を原文URLと日付で管理)。② 装着は“安全スイッチ”込み(自己点検・逆行幅・一時停止の基準をEA側に用意)。③ 日々は品質でオンオフ(拒否率・滑り・遅延・スプで新規を判断)。④ 壊れたら段階復帰(0.5x→0.75x→1.0)。これだけで“大きく負ける日”が劇的に減ります。

“今日からコピペ運用”チェックリスト

1) 対応業者の見極め(一次情報ベース)

  • □ EA/スキャル/両建ての扱いを一次情報で確認し、原文URL+最終確認日+差分ハッシュを運用ノートへ。
  • □ “条件付き可”は例外条文まで読み、EAの仕様が踏まないかをメモ(接続負荷・高頻度・裁量併用の制限など)。
  • □ 迷ったら新規×→検証口座のみ。判断は翌営業日に回す。

2) 安全装着(EA側チェック+時間帯のホワイトリスト)

  • □ EA起動時の自己点検(市場開場/ポジ無し/QC=ALLOW)を必須に。
  • イベント窓(指標−30分〜+30分、会見は延長)を“丸ごと新規×”。
  • 通信・VPSは“片道フェイルオーバー”で二重発注を封じる。

3) 日々の運用(品質でオン/オフ)

  • 約定品質QCの結果がALLOWの日だけ“新規”許可。注意=ロット半減/BLOCK=停止
  • □ 期待値は検証N件で更新(裁量上乗せはしない)。
  • □ 週次で“しきい値”を見直し(相場環境のボラ変化を反映)。

4) 壊れた日の段取り(段階復帰)

  • □ 連敗や通信断は停止→診断→限定復帰。最初は0.5xで、QCが3本連続で平常化してから昇格。
  • 段階復帰プロトコルの“昇格条件”を運用ノートへコピペ。
  • □ 復帰初日は時間帯を絞る(ロンドン前後のみ、NY拡大帯は新規×)。

よくある質問(超要約)

  • Q. “条件付き可”は実質NG? → A. 条文次第。EAの頻度・同時発注・接続負荷に制限があるだけなら、設計で回避できます。
  • Q. イベント直後はいつ再開? → A. スプavg・滑りp95・拒否率が基準内を連続3本確認してから。焦って戻さない。
  • Q. ロットはいつ元に? → A. QCが“ALLOW”を安定維持→0.5x→0.75x→1.0の順で。

このあと読むと設計が固まる3本

最後に:“勝てるEA”より“続けられる運用”。止める勇気、戻し方の型、そして一次情報の確認。この3つを守れば、相場が荒れても帳尻は合います。

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この記事を書いた人

名前:RYO
肩書:ドル円特化のFX戦略アナリスト

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10年以上にわたり国内FX市場の値動きを追い続け、
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過去には勝率だけを追い破綻を経験。
そこから、**“守りを制する者が相場を制する”**という信念へ。
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