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pips(ピップス)とは?計算方法と実践例|初心者~中級が迷わない完全ガイド【保存版】

pipsの基本を示す図。EURUSDは小数第4位=1pip、USDJPYは小数第2位=1pipをカードと矢印で強調。※ポイント=0.1pip

FXの値動きを測る最小基準pips(ピップス)。本稿は、定義→数え方→金額換算→実践計算→ロット設計→コスト→注意点→練習問題までを一気通貫で学べる保存版です。
非JPYペアは小数第4位=1pip、JPYペアは小数第2位=1pipという原則から、pip値(1pipの金額)を手早く出す表・計算式・コードも完備。スマホでも読みやすく構成しています。 重要な注意:本記事は教育目的の一般的情報であり、特定銘柄・サービスの推奨や投資助言ではありません。実売買はご自身の判断と責任で。必要に応じて登録業者や専門家へ相談してください。

  1. pips(ピップス)とは|1分要約
  2. pipsの数え方|小数点の見方とポイント(0.1pip)
  3. 差分→pips→損益の基本式
  4. 1pipの金額(pip値)の求め方と早見表
  5. 実践例①:EURUSD(USD口座)で利益/損失を算出
  6. 実践例②:USDJPY(JPY口座)で利益/損失を算出
  7. ロット設計:損切り幅pipsから逆算する手順
  8. スプレッド・手数料・スリッページをpipsで把握
  9. つまずきやすい罠・チェックリスト・練習問題
  10. FAQ・用語集・内部リンク・著者情報
目次

pips(ピップス)とは|1分要約

pips(ピップス)は、通貨ペアの値動きを測る最小の基準単位
非JPYペア(EURUSD, GBPUSD, AUDUSD など)は小数第4位が1pip、JPYを含むペア(USDJPY, EURJPY など)は小数第2位が1pipです。

  • EURUSD:1.0850 → 1.0865+15 pips
  • USDJPY:155.20 → 155.75+55 pips

ブローカーやプラットフォームによっては、さらに細かい0.1pip(= pipette / ポイント)まで表示します(例:EURUSD 5桁、USDJPY 3桁)。

pipsの数え方|小数点の見方とポイント(0.1pip)

主要ペアの表示ルール

通貨ペア一般表示例1pip0.1pip(ポイント)
EURUSD / GBPUSD / AUDUSD など1.0865(5桁は1.08653)0.00010.00001
USDJPY / EURJPY / GBPJPY など155.75(3桁は155.752)0.010.001

方向でpipsは符号が変わる

  • ロング(買い):上昇=プラスpips、下落=マイナスpips
  • ショート(売り):下落=プラスpips、上昇=マイナスpips

プラットフォーム差

  • MT4/MT5:「ポイント」が0.1pipの意味で使われがち(指標やEA設定で混同注意)
  • cTrader / TradingView:小数の桁数表示がブローカー設定で異なることあり

差分→pips→損益の基本式

価格差からpipsへ

  • 非JPYペア:pips = (終値 − 始値) ÷ 0.0001
  • JPYペア:pips = (終値 − 始値) ÷ 0.01

符号(±)はポジション方向とセットで判断(例:ロングで価格上がれば+)。

pipsから損益へ

  1. 1pipの金額(pip値)を求める(次パート)
  2. 損益 = 獲得pips × pip値

コツ:口座通貨と見積通貨(ペア右側)が違う場合、まず見積通貨でpip値を出し、為替レートで口座通貨へ換算すると迷いません。

1pipの金額(pip値)の求め方と早見表

一般式(アルゴリズム)

  1. ペアの1pip幅を決める(非JPY=0.0001、JPY含む=0.01)
  2. 見積通貨建てのpip値:pip値(quote) = 1pip幅 × 通貨数量
  3. 口座通貨がquoteと異なるなら、pip値(account) = pip値(quote) ×(quote→口座通貨レート)

ロット定義

ロット通貨数量想定ユーザー層
1.00(スタンダード)100,000通貨上級/システム/裁量
0.10(ミニ)10,000通貨中級/段階的拡大
0.01(マイクロ)1,000通貨初心者/検証

代表例(レートは例示)

  • EURUSD/口座=USD:pip値 = 0.0001 × 100,000 = $10(1ロット)
  • USDJPY/口座=JPY:pip値 = 0.01 × 100,000 = ¥1,000(1ロット)
  • EURUSD/口座=JPY(USDJPY=150):$10 × 150 = ¥1,500(1ロット)
  • USDJPY/口座=USD(USDJPY=150):¥1,000 ÷ 150 ≒ $6.67(1ロット)

早見表:pip値(概算)

ペア口座USD口座JPY
EURUSD$10 / $1 / $0.10¥1,500 / ¥150 / ¥15(USDJPY=150)
GBPUSD$10 / $1 / $0.10¥1,500 / ¥150 / ¥15
USDJPY約$6.67 / $0.667 / $0.067¥1,000 / ¥100 / ¥10

実践例①:EURUSD(USD口座)で利益/損失を算出

ケースA:利確

エントリー:1.08520、クローズ:1.08670
差:0.00150+15.0 pips

  • ロット:0.30(30,000通貨)
  • pip値(USD口座):$10 × 0.30 = $3/pip
  • 損益:15.0 × $3 = $45

ケースB:損切り

想定損切り:1.08520 → 1.08440-8.0 pips
損失:8.0 × $3 = $24

実務メモ

  • スプレッド込みで「建値+コスト」でBEラインを置くと再現性が上がる
  • NY時間の薄い時間帯はスリッページ増えやすい(約定ズレに注意)

実践例②:USDJPY(JPY口座)で利益/損失を算出

エントリー:155.230、クローズ:155.780
差:0.550+55.0 pips

  • ロット:0.20(20,000通貨)
  • pip値(JPY口座):0.01 × 20,000 = ¥200/pip
  • 損益:55.0 × ¥200 = ¥11,000

補足:USD口座でUSDJPYを取引する場合

まずJPY建てでpip値(¥)を出してから、USDJPYレートで割ってUSDへ換算します。

ロット設計:損切り幅pipsから逆算する手順

基本式

許容損失 = 口座残高 × 許容リスク(例:1~2%)

通貨数量 = 許容損失 ÷ (損切りpips × 1pipあたりの金額)

例A(JPY口座・USDJPY):口座¥500,000、リスク2%=¥10,000、損切り25pips。

  • JPY口座×USDJPY:pip値 = 0.01 × 通貨数量(¥/pip)
  • 10,000 = (0.01 × 通貨数量) × 25通貨数量=40,000(=0.40ロット)

例B(USD口座・EURUSD):口座$3,000、リスク2%=$60、損切り18pips。

  • 1ロット$10/pip → pip値 = $10 × ロット
  • $60 = ($10 × ロット) × 18ロット=0.333..(≈0.33)

可視化テーブル(JPY口座・USDJPY)

損切り幅¥5,000許容¥10,000許容¥20,000許容
10 pips50,000(0.50L)100,000(1.00L)200,000(2.00L)
20 pips25,000(0.25L)50,000(0.50L)100,000(1.00L)
25 pips20,000(0.20L)40,000(0.40L)80,000(0.80L)

計算式:通貨数量 = 許容損失 ÷ (0.01 × 損切りpips)(USDJPY×JPY口座)

スプレッド・手数料・スリッページをpipsで把握

なぜpips換算するのか

pipsへ統一すれば、ブローカー比較/時間帯比較/戦略比較が同一物差しで可能になります。

項目pips換算金額備考
スプレッド0.3 pips$0.9板の厚い時間ほど狭い傾向
往復手数料0.6 pips$1.8$6/ロット相当→0.30Lで$1.8
スリッページ0.2 pips$0.6指標時や薄商いで拡大
合計1.1 pips$3.3BEラインに上乗せ

スワップ(金利相当)もpipsに換算可能

ブローカー提示のスワップ(通貨/日)をpip値で割ると、pips/日での比較ができます。

つまずきやすい罠・チェックリスト・練習問題

よくある罠

  • pipsとポイント(0.1pip)の混同:MT4/5の「ポイント」は多くの場合0.1pip
  • 口座通貨換算を忘れる:見積通貨→口座通貨の換算が必要なケース
  • コスト未考慮:スプレッド/手数料/スリッページをpipsで上乗せ
  • ロットと損切りpipsの不整合:許容損失を先に決めて逆算

出撃前チェックリスト

  • 損切り幅(pips)とロットは整合しているか
  • 総コスト(pips換算)をBEラインに反映したか
  • 流動性・指標カレンダー・約定品質を確認したか

練習問題(10問)

  1. EURUSD:1.0850 → 1.0862。変動は何pips?
  2. USDJPY:155.20 → 155.63。変動は何pips?
  3. EURUSD 0.50ロット(USD口座)。+12.3pipsの利益は何ドル?
  4. USDJPY 0.30ロット(JPY口座)。-18.5pipsの損失は何円?
  5. EURUSD(口座JPY、USDJPY=150)。1ロットの1pipは何円?
  6. USDJPY(口座USD、USDJPY=150)。1ロットの1pipは何ドル?
  7. 口座¥400,000、リスク2%(¥8,000)、損切り20pips(USDJPY・JPY口座)。通貨数量は?
  8. EURUSD:スプレッド0.2pips、往復手数料0.6pips、想定スリッページ0.1pips。総コストは?
  9. BEラインに1.0pipsのコストを加味。+8pips利確と-4pips損切りのRRは?
  10. pipsとポイントの違いを20字以内で説明。

解答例を表示

  1. +12.0 pips
  2. +43.0 pips
  3. $10/pip×0.50L=$5/pip → 12.3×$5=$61.5
  4. ¥1,000/pip×0.30L=¥300/pip → 18.5×¥300=¥5,550
  5. $10×150=¥1,500
  6. ¥1,000÷150≈$6.67
  7. ¥8,000=0.01×通貨数量×20 → 通貨数量=40,000
  8. 0.2+0.6+0.1=0.9 pips
  9. 利確8/損切4=RR2.0(コスト1pipsはBE基準に加算)
  10. pips=基本単位、ポイント=0.1pip

FAQ・用語集・内部リンク・著者情報

FAQ

pipsと「ポイント(0.1pip)」の違いは?

pipsは基本単位、ポイントはその10分の1(0.1pip)。5桁/3桁表示の最末桁がポイント。

pip値の早見表だけで十分?厳密計算は必要?

概算には早見表が便利。厳密には見積通貨で計算→口座通貨へ換算するのが正確。

約定コストはどう見積もる?

スプレッド+往復手数料+想定スリッページをpips換算し、BEラインに上乗せします。

用語ミニ集

  • pips:値動きの最小単位(非JPY=0.0001、JPY含む=0.01)
  • pipette/ポイント:0.1pip
  • 見積通貨(クオート):ペア右側の通貨

内部リンク(学習ロードマップ)

体験談テンプレ(編集用)
・〇年〇月、EURUSDのブレイクアウトで+18.6pips。NYオープン直後で板が厚く、スリッページ0.1pips。
・一方で指標時のUSDJPYは-22.4pips。事前にコスト上振れを想定すべきだった。
→学び:①コストは常にpips換算 ②指標時のロット縮小 ③損切りpips固定でポジション調整。

ワンクリックpip値チェッカー(貼付用)

<div id="pip-tool" style="max-width:640px">
  <label>ペア種別:
    <select id="pairType"><option value="NON_JPY">非JPY(EURUSDなど)</option><option value="JPY">JPY含む(USDJPYなど)</option></select>
  </label>
  <label>ロット:<input id="lot" type="number" step="0.01" value="0.30"></label>
  <label>見積通貨→口座通貨レート:<input id="rate" type="number" step="0.0001" value="1"></label>
  <button onclick="calcPipValue()">計算</button>
  <div id="result"></div>
</div>
<script>
function calcPipValue(){
  const t=document.getElementById('pairType').value;
  const lot=parseFloat(document.getElementById('lot').value||0);
  const rate=parseFloat(document.getElementById('rate').value||1);
  const units=Math.round(lot*100000);
  const pipSize=(t==='JPY')?0.01:0.0001;
  const pipInQuote=pipSize*units;
  const pipInAccount=pipInQuote*rate;
  document.getElementById('result').innerText='1pip = '+pipInAccount.toFixed(4)+'(口座通貨)';
}
</script>

編集・執筆:FX総合研究所(編集部)

監修:投資教育アドバイザー(有資格者)による用語・計算ロジックのファクトチェック(サンプル枠:実データで差し替え推奨)

最終更新:2025-10-07

免責:教育目的の情報。投資助言ではありません。

お問い合わせ:お問い合わせフォーム

次に読む:損切りpipsからロットを自動算出する方法スプレッド・スワップの完全ガイド

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